2011年1月7日金曜日

Ubuntu への Java 環境設定方法について

UbuntuによるJava開発環境の設定方法について

【はじめに】
Linux系OSのひとつであるUbuntuへのJava開発環境の設定方法を記す。
(ここに記す内容は、正当性を保証するものではありません。設定は自己責任でお願いします)

【使用したOS】
Ubuntu10.04
※上記以外のバージョンでも,設定方法は基本的には同じだが、動作確認をしているのはこのバージョンのみ

【設定し、動作確認を行ったUbuntuのインストール環境】
1)単体でインストールした環境
2)VM(Virtual Machine)による、Windows上にUbuntuをインストールした環境
3)WindowsとUbuntuを間接的にデュアルブートするソフト「Wubi」によりインストールした環境
※3は、アップグレードをするうちに、起動しなくなる(GNU画面になる)エラーが発生したので推奨
できない。但し、使用したPC(東芝 Satellite J32)に原因がある可能性もある。よって、他の
PCでは正常に動作するかもしれない。
※設定は管理者権限でログインしなければ行えない

以下に、各種設定の手順を記す。

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Wubi
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【注意】
これは、上記「設定を行ったUbuntuのインストール環境」における(3)の方法でUbuntuをインストール
する方法である。

【WubiによるUbuntuの設定】
1)ダウンロードサイトよりWubiをダウンロードする
2)インストーラ「Wubi」をダブルクリック
3)ダイアログボックスに従ってインストールする
4)インストール後、再起動する
5)再起動の際、OS選択画面にて、Ubuntuを選択し、
Enterキー押下直後、SHIFTキーを押下する。
(GNUメニュー画面が表示される)
6)「Safe Graphic Mode」を選択し、Enterキーを押下
7)インストール処理が続行され、完了する(機種にもよるが、10分以上かかる)

【Ubuntuの日本語化】
サイト「http://www.ubuntulinux.jp/products/JA-Localized」の内容にそって端末にコマンドを入力
※処理の際、「ハッシュサムが適合しない」というエラーが表示される場合は、下記補足(「ハッシュサムが適合
しない」と表示される場合)を参照


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JDK(Java)
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【JDKのインストール】
ソフトウェアセンターからOpenJDK6.0をインストール
※端末からでもインストール可能(コードは省略)
※2010年12月現在、SunJavaはアップされていない
※インストールされているJDKのバージョンの確認方法
1)端末にて「java -version」と入力し、Enterキーを押下
2)「java version」の後に、バージョンが表示される

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Eclipse
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【Eclipseのインストール】
ア)ソフトウェアセンターからインストール(手順は省略)
イ)端末からインストールする場合
1)「sudo apt-get install eclipse」と入力し、Enterキーを押下
2)パスワードを入力し、Enterキーを押下
3)「sudo eclipse -clean」と入力し、Enterキーを押下
4)Eclipseが起動する
※2010年12月現在、バージョンは3.5.2(GALILEO)
※インストール直後は、EclipseのメニューバーにJava関連のボタンが表示されない場合
があるが、プロジェクトをひとつでも作成すれば、表示されるようになる
※上記(ア)の方法でインストールした場合、EclipseがJavaを認識しないことがある
その場合は、一旦アンインストールして、(イ)の方法で設定すると良い

【Eclipseの日本語化】
1)URL[http://mergedoc.sourceforge.jp/]よりpleiadesをダウンロード
※安定版でのみ正常動作を確認した
2)ファイルを展開すると、ファイル「jp.sourceforge.mergedoc.pleiades」が生成される
3)このファイルをパス「/user/lib/eclipse/plugins/」に移動する
※移動するには、root権限でファイルブラウザを開く必要がある。(下記補足「root権限でファイル
ブラウザを開くには」を参照)
4)パス「/user/lib/eclipse/」のeclipse.iniファイルの最終行に下記一行を追記
「-javaagent:/usr/lib/eclipse/plugins/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/pleiades.jar」
5)上書き保存し、ファイルを閉じる
6)Eclipseを起動する(日本語化されていれば完了)
※「アプリケーション」→「プログラミング」から起動すると、エラー(「NoSuchMethodError」)が表示される
ことがあります。この場合は、端末で「sudo eclipse -clean」コマンドを実行すると起動できます。しかし、
このエラーの根本的な解決法は分かりません。

【Eclipseの文字コードの変更方法】
(説明)
Ubuntuのデフォルトの文字コードは「UTF-8」であるため、他のOSで作成したファイルをインポートすると、
文字化けが起こることがある。その場合の対処法を記す。
1)パッケージエクスプローラにて、文字コードを変更したいプロジェクト名またはJavaファイルを選択し、右クリック
2)プロパティをクリック
3)「リソース」タブの「テキスト・ファイル・エンコード」のその他欄にて、プルダウンより文字コードを選択
※プルダウンにない文字コードを設定するには、テキストボックスに直接入力する

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Amateras
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【Amaterasとは】
UML関連の図(ユースケース図・クラス図等)を作成するためのEclipseへのプラグインである

【EclipseにAmaterasのプラグインを設定する】
・「AmaterasUML」をダウンロード、展開後、jarファイルをeclipseフォルダのpluginsフォルダに入れる
・「AmaterasUML Extention」も上記と同じ。
・「GEF-Update」ファイルをダウンロード。展開してできたフォルダをpluginsフォルダに入れる
・「Lpack1-GEF-runtime」ファイルをダウンロード。展開してできたフォルダ内のplugins内のjarファイルを
eclipseフォルダ内のpluginsフォルダに入れる
※Windowsではこの設定で導入できたが、Ubuntuでうまくいかず。何かが足りないのかもしれない。


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Tomcat
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【Tomcatのインストール】
URL「http://www.anhuioss.com/tips/5/tip5.html」を参照
※筆者は、Version6.0.29にて動作を確認


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MySQL
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【MySQLのインストール】
ソフトウェアセンターからインストール

(EclipseでのMySQLの設定)
・jarファイルの設定
>MySQLのサイト→Downloadタブ→MySQL Connectors→Connector/J→zipファイルをダウンロード
>ファイルを解凍
>生成されたjarファイルをEclipseのパッケージエクスプローラにてTomcatプロジェクト内の
WEBINFフォルダ内のlibフォルダに配置
>配置したフォルダを右クリックし、「ビルドパスに追加」を押下

【Webクライアントツール(MySQL Query Browser)のインストール】
ソフトウェアセンターからインストール
※Webクライアントツール:NaviCatのようなもの


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CVS
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【apache2をインストールする】
※CVSの設定を行う前に、予めapache2をインストールする。
※詳細は、URL「http://dqn.sakusakutto.jp/2008/08/ubuntu-804apache2.html
のインストール・動作確認を参照
1)端末にて、「sudo apt-get apache2」と入力し、Enterキーを押下
2)パスワードを入力し、Enterキーを押下

【CVSをインストールする】
※詳細は、サイト「CVSサーバ - Ubuntu Server as 家サーバ」を参照
3)端末にて「sudo apt-get install cvs」と入力し、Enterキーを押下
4)パスワードを入力し、Enterキーを押下

【xinetdをインストールする】
5)端末にて「sudo apt-get install xinetd」と入力し、Enterキーを押下

【CVSを管理するユーザーを追加する】
6)端末にて「sudo adduser cvsuser」と入力し、Enterキーを押下
※cvsuserの名称は任意

【cvsrootリポジトリを作る】
7)端末にて「sudo su - cvsuser」と入力し、Enterキーを押下
8)端末にて「mkdir /home/cvsuser/cvsroot」と入力し、Enterキーを押下
9)端末にて「cvs -d /home/cvsuser/cvsroot/ init」と入力し、Enterキーを押下
10)端末にて「exit」と入力し、Enterキーを押下

【もうログインできないようにする】
11)端末にて「sudo chsh cvsuser」と入力し、Enterキーを押下
※cvsuserは、6で設定したユーザー名
12)以下が表示された後、「/usr/sbin/nologin」と入力し、Enterキーを押下
Changing the login shell for cvsuser
Enter the new value, or press ENTER for the default
Login Shell [/bin/bash]:

【cvsを利用するユーザのためのパスワードを作成する】
13)端末にて、「sudo htpasswd -c /home/cvsuser/cvsroot/CVSROOT/passwd cvsuser」
と入力し、Enterキーを押下
※上記コマンドにおいて、「cvsuser」は作成するユーザー名である
※上記のコマンドにおいて「-c」はファイルを新規作成するという意味なので、2人目以降の作成の
際には、上記コマンドから「-c」を除く
14)設定するパスワードを入力し、Enterキーを押下
※作成するユーザーの分だけ、13、14の手順を繰り返す

【ファイル「passwd」を編集する】
15)root権限でファイルブラウザを開く
※下記補足「root権限でファイルブラウザを開くには」を参照
16)パス「/home/cvsuser/cvsroot/CVSROOT」内にあるファイル「passwd」を開く
17)ユーザー名とハッシュ化されたパスワードが表示されているが、その末尾に「:cvs管理者
名をつける(例「:cvsuser」)
※cvs管理者名は、6で作成したユーザー名
18)上書きしてファイルを閉じる

【xinetdの設定にcvsを追加する】
※引用元のサイトでは、端末上でファイルの編集を行っているが、ここでは便宜上、ファイルブラウザを
用いた操作手順を記す
19)root権限でファイルブラウザを開く
※下記補足「root権限でファイルブラウザを開くには」を参照
20)パス「/etc/xinetd.d/cvspserver」へ移動する
21)上記パスのファイル「cvspserver」に以下のコードを入力し、上書き保存する
service cvspserver
{
disable = no
port = 2401
socket_type = stream
protocol = tcp
wait = no
user = cvsuser
passenv = PATH
server = /usr/bin/cvs
evn = HOME=/home/cvsuser
server_args = -f --allow-root=/home/cvsuser/cvsroot pserver
}

【xinetdをリスタートする】
22)端末にて「sudo /etc/init.d/xinetd restart」と入力し、Enterキーを押下

【ufwを有効にしている場合は2401を許可する】
23)端末にて「sudo ufw allow 2401」を入力し、Enterキーを押下

【EclipseでCVSの接続設定をする】
24)Windows(CVSNT)と同じ。画面で、パスを「/home/cvsuser/cvsroot」
とする。(「/home/cvsuser/cvsroot/CVSROOT」ではない)


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samba
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【sambaとは】
WindowsとUbuntuを間接的にデュアルブートした環境において、Windows上のUbuntuから共有ドライブ
(サーバー)へのアクセスを可能にするソフト
※VM環境ではこのソフトを使用せずともアクセス可能
【sambaのインストール】
1)ソフトウェアセンターから「samba」をインストール
2)端末にて「sudo service smbd status」または「sudo service smbd restart」と入力し、Enterキー押下
3)パスワードを入力し、Enterキー押下
4)ファイルブラウザにて、メニューから「移動」→「場所」をクリック
5)テキストボックス「場所」内に「smb://(サーバーのIPアドレス)」を入力
※IPアドレスを確認する方法については、下記補足「IPアドレスの確認方法」を参照
6)ファイルブラウザにて、「ファイル」→「サーバーへ接続」をクリック
7)表示された「サーバーへ接続」ダイアログボックスにて、以下を設定し、「接続」を押下
・サービスの種類:Windows共有
・サーバー名:IPアドレスを入力
・ブックマークを追加するにチェックを入れる
・ブックマーク名に適当に名前をつける
8)ファイルブラウザの左のウィンドウ内に、7で設定したブックマークが作成されれば完了

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FreeMind
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【FreeMindとは】
PC上でマインドマップを作成するフリーウェア。模擬プロジェクトでは、ブレーンストーミングおよびKJ法
を行った際に使用。
【FreeMindのインストール】
ソフトウェアセンターからインストール可能。
※Ubuntu9.10では、使用中に突然、文字入力できなくなる不具合があるので注意


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補足
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●「ハッシュサムが適合しません」というエラーが発生する場合
(原 因)ソースファイルがダウンロード元のサーバにない
(解決策)ダウンロード元のサーバーを別のサーバーに切り換える
(手 順)
1)メニューより「システム」→「システム管理」→「ソフトウェア・ソース」をクリック
2)パスワードを入力し、OKボタンを押下
3)「ソフトウェア・ソース」ダイアログボックスにて、「ダウンロード元」のプルダウンメニューを
を表示させ、「その他」をクリック

4)「ダウンロードサーバーを選択してください」ダイアログボックスにて、サーバーを選択し、
「サーバの選択」をクリックする(自宅から最寄りのサーバーを設定する場合は、「最適なサーバ
を探す」ボタンを押下する。(ダイアログボックスが自動的に閉じる)
5)「ソフトウェア・ソース」ダイアログボックスの「閉じる」をクリック
6)「利用可能なソフトウェアの情報が古くなっています」ダイアログボックスの「再読込」をクリック
7)処理後、表示されたダイアログボックスの「閉じる」をクリック
以上で、ダウンロード元のサーバーが切り換えられた。
※この処理後も、上記のエラーが発生する場合には、上記の要領で、サーバーを切り換える

●root権限でファイルブラウザを開くには
1)メニューから「アプリケーション」→「アクセサリ」→「端末」をクリック
2)「gksu nautilus」を入力し、Enterキーを押下
3)パスワードを入力し、Enterキーを押下
4)ファイルブラウザが開く
※ファイルブラウザとは、Windowsの「エクスプローラ」に相当
※ちなみに、端末上でルート権限でログインする方法は、
1)端末で、「sudo su」と入力し、Enterキーを押下
※suとは"S"uper "U"serのこと
2)パスワードを入力し、Enterキーを押下
3)「(ユーザ名)-desktop」が「"root@"(ユーザ名)-desktop」に変われば完了
※ログアウトするコマンドは「exit」

●root権限でファイルブラウザを開くとはどういうことか
Ubuntuでは、デフォルトでは、ホームフォルダ(/home/ユーザー名)内でのみ、ファイルやフォルダの
編集(作成・編集・削除)が行える。それ以外のフォルダは読み取り専用となる。
それ以外のフォルダにおいて、編集を行うためには、root権限で開いたファイルブラウザ内で行わなければ
ならない。

●Ubuntuによるソフトウェアのインストール方法について
Ubuntuでは、ソフトウェアのインストール方法は主に以下の2つ。
ア)メニューより「アプリケーション」→「Ubuntuソフトウェアセンター」からのインストール
イ)メニューより「アプリケーション」→「アクセサリ」→「端末」からのインストール
※端末とはWindowsにおけるDOSプロンプトに相当

●IPアドレスの確認方法
1)端末を開く
2)「sudo ifconfig」と入力し、Enterキーを押下
3)パスワードを入力し、Enterキーを押下
4)IPアドレス等の情報が表示される

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